子供さんが発熱で心配なお母さまへ
ここ最近多いお問合せが
「子供が発熱で、病院にいくと解熱剤しかもらえなかった」
「子供が微熱で病院に行こうか迷っている」
「兄弟のうち1人が発熱している。他の子も病院に連れて行った方がいいのか?」
といった内容です。
これについて一つずつお答えしていきましょう。
①「子供が発熱で、病院に行くと解熱剤しかもらえなかった」
子供は大人よりも体温調節機能が未熟なため、発熱もしやすくなります。
熱中症までいかなくても、体に熱がこもっただけで夜、微熱を出すこともありますし、夏、昼間暑い外で遊んで汗をかいて帰ってきたときも体がほてって熱が出ていることもあります。
また、クーラーや扇風機などで体を冷やし過ぎた場合でも微熱を出すこともあります。
普通の夏風邪も起こります。最近は新型コロナウイルスにばかり気になってしまいますが、夏でもウイルス性の風邪は普段からあるんですね。
それは新型ではない既存の「コロナウイルス」の可能性もありますし、それ以外の可能性もあります。また、この季節、細菌感染の場合もあります。
さて、それではなぜ解熱剤しかもらえないのでしょうか?
薬局からの回答は「細菌性の可能性がない場合」は解熱剤だけになります。
小児科の先生というのは小児が感染しやすい疾患のプロです。便や尿、鼻水、のど、リンパ腺の状態など総合的に判断して、「細菌感染かそうでないか」を見極められます。
「解熱剤しかだされなかった」のはそれはそれで、いいことなんです。
また夏風邪や新型コロナの場合の発熱でも、他の症状がない場合は「解熱剤だけの処方」になります。
大事なのは、解熱剤を飲んで1~3時間以内に熱が下がるかどうかを親御さんがしっかり確認してあげるということです。
また、解熱剤を飲んだからと言って、体を冷やしたり、クーラーがガンガンにかかっている部屋に寝せたりしてはいけません。
扇風機も長時間、直接体に当たることの内容に「首ふり」や「リズム風」などに設定してあげましょう。
お風呂は熱めのお湯やシャワーでさっと汗を流す程度にして、長湯は発熱を促進してしまうこともあるので控えてください。
②「子供が微熱で病院に行こうか迷っている」
上記でもお伝えしたように、子供の微熱というのはこの季節、特に頻繁に起こります。
熱中症にならない程度でも、熱が体にこもって微熱が出ることもあります。
微熱の時の注意は「倦怠感があるかどうか」「食欲があるかどうか」
です。
食欲がなく、体がかなりだるく座っていられないなどの状態であれば、病院に行く必要がありますが、
食欲がある、普通に遊んでいる、テレビをみているなど通常の状態であれば病院に行く必要がないと思われます。
また、冷えピタなどでおでこを冷やすのも方法です。
③「兄弟のうち1人が発熱している。他の子も病院に連れて行った方がいいのか?」
なにも症状がなければ診断のつけようもありませんので、病院に連れていく必要はありません。
むしろ、感染者がいる可能性のある病院へ連れていくのは危険です。
兄弟で一人が発熱していたら、発熱している子供さんだけを一人で寝せておく、他の子と遊ばせない、食事も別々にさせるなど自宅内での「プチ隔離」状態で対応してください。
発熱でも体力があるからと言って遊ばせるのはやめましょう。
新型コロナウイルスとは限りませんが、それでなくても、普通の風邪でも、本来は熱があれば休ませる、他の子供と遊ばせない・・ということが大事です。