自分の健康は自分で守ろう~セルフメディケーションのススメ~
この季節の感染症はコロナだけじゃないですよ~
秋! 朝夕の気温が少しずつ下がってきて、 「あ、涼しい」と感じる日もちらほら。 そして、ここ最近、小さなお子様の熱についての問い合わせが増えました。 季節の変わり目はコロナだけじゃなく、様々な感染症の季節なのです。 では、一体、今は自分たちの地域でどんな感染症があるのでしょう。 それは、地域の感染症情報を見るとわかります。 調べ方は簡単! Google検索でご自身の住んでいる行政区と「感染症サーベイランス」または「感染症情報」と入力するんです。 例えば、 「奈良市 感染症情報」→結果はここ 「足立区 感染症サーベイランス」という具合に。→結果はここ 地区の保健担当部署や地区の医師会のページに記載されていることが多いんです。 県単位の情報もありますが、やはり子供さんの活動範囲を考えると市町村のほうがいいと思います。 で、見てみると案外・・・え?コロナより他のほうが多い?っていうことも。 そうなんです。 新型コロナウイルスは「新型」ということだったので法律で一番厳しい管理を必要とする「指定感染症」にランクインさせられているので、感染者の報告がメディアでされることがおおいのです。 メディアでは指定感染症から外したほうがいいという意見もここ最近は出てきているようですが、複数のゲノムタイプが判明してきていますし、治療薬、ワクチンの目処がつくまでもう少し掛かりそうですから、もう少し先になるのではと個人的には思っています。 さて、では家族で発熱や体調を崩す人がいたらどうしたらいいのか? チェック項目は以下のとおりです 1)食事や水分が取れているかどうか 2)機嫌がいい、家の中ではそこそこ動ける状態かどうか 3)熱以外の症状があるかどうか。喉の痛み、耳の下の腫れや痛み、下痢、吐き気、咳。 1)と2)の状態であれば、市販の解熱剤や鼻水や咳、喉の軽い痛みがある人は風邪薬を飲んで寝てください。お風呂はやめてください。軽く熱めのシャワーを浴びたり、熱めのお風呂にささっと入るくらいはOKです。髪の毛の長い女性は湯冷めして症状が悪化することもあるので、髪の毛を洗うのは控えたほうがいいでしょう。 体力があっても、外に出歩いたり、夜ふかししたりは厳禁です。 家にいるからと言ってゲームに熱中するのも厳禁です。 ベッドに入って体を休ませてください。 3)の場合、風邪薬を1~2回のんでみてください。症状が改善してきているのであれば、上記と同じ方法で体を休ませてください。 風邪薬を飲んでも症状が改善しない場合には、病院に行きましょう! その際、医師の先生に伝えるべき情報は・・ 「いつから症状が出てきたか」 「これまで、どんな薬を飲んだか」 「飲んで実際はどうだったか?」 「食欲、便通はどうか?」 このあたりは重要ポイントです。 また、熱が38度近くある場合は、必ず病院に行く前に事前に電話を入れておきましょう。 さらに、病院や診療所では入り口に必ず案内が書いてあります。 他の患者さんに迷惑がかからないように、その指示に従ってください。 これからは季節柄、普通に感染症が増える時期です。 コロナだけではありませんので、逆に熱がでたからといって「コロナかも!」と怖がる必要はありません。 特に子供さんは、こういう感染症を繰り返して免疫力をつけながら成長してきます。 大事なのは「感染しないこと」ではなく 「感染しても、軽症で済ませる」ための基礎体力、基礎免疫力をしっかりつけてあげることです。 早く、コロナ騒動が落ち着くといいですね。
もっと詳しく知る結局のところ、「風邪は万病のもと」なんです。
全国的に「外出自粛」の休日。皆様はいかがお過ごしでしょうか? さて、新型コロナウイルス! タレントの志村けんさんがお亡くなりになったことで、危険度が増し、不安になる人が増えると思いきや、「若者は軽症ですむ」といった情報で軽く考えすぎている人もいらっしゃるようでです。 薬局薬剤師の経験で少し思ったことを書いてみました。 コロナウイルス(新型でない既知のもの)はもともと通常「風邪をひいた!」人の10~15%の要因となっているといわれています。(詳しくはこちら) ここで思い出してみませんか? 風邪にかかったら、20~30年前はどうしていましたか? 「早めのパ○ロン!」のごとく、風邪薬を飲んで自宅で寝ていましたね。 「熱が出たから、風邪薬飲んで家で寝ている」 「風邪薬としょうが湯を飲んで寝る」 「風邪薬と栄養剤を飲んで寝る」 そういう状況が普通でした。 セルフメディケーションの基本ですが、 今の日本人は国民皆保険の制度にどっぷりつかりすぎて、 「医療保険をつかった方がいい」 という考えの人が格段に増えたような気がします。 医薬分業が進み処方せんで薬をもらう人が増え、 「市販の薬より病院の薬の方が効く」 というような感覚でちょっとした風邪でもすぐに病院へ行く人が増えました。 病院では 「じゃあ、風邪薬出しておこうか」といって 抗生物質、症状を抑える解熱鎮痛剤や抗ヒスタミン剤、咳止めなどが処方され、医療保険をつかって薬をもらう。 「病院に行っているから大丈夫」という感覚があり、 症状を薬で抑えているだけなのに、治ったと勘違いして仕事に行く。 これは大きな間違いだったんです。 昔からいわれています 「風邪は万病のもと」 風邪はウイルスであって、細菌感染ではありません。 それは昔も今も変わらないんです。抗生物質なんか効かないんです。 昭和の時代は、風邪で肺炎になって亡くなる子供や高齢者もたくさんいました。 戦後、学校や公共の場がきれいになり、公衆衛生のレベルが向上したことで、風邪にかかる患者の数が減ったことで、死亡する人の数も減りました。 それでも、普通の風邪をこじらせて、肺炎を起こして亡くなる人は毎年いらっしゃるんです。 そしてインフルエンザが出てきました。 通常の風邪の症状を引き起こすウイルスよりは強く、脳炎、心筋炎、肺炎などを引き起こす率が通常の風邪のウイルスよりも高いことが分かり、ワクチンができました。 昭和の時代の小学校は毎年ワクチン接種が行われていました。 それでも、たまに型の予測が外れて、ワクチン接種しているのに感染するケースは毎年あり、毎年インフルエンザで脳炎、肺炎などで亡くなられる方も多くいらっしゃいます。 インフルエンザの場合も学校や職場での「休みの保証」をするために医師の診断は必要ですが、抗インフルエンザ薬タミフルが発売される20年ほど前までは、 麻黄湯が使われ、病院に行かない人も多かったのです。 では、今回の新型コロナウイルスはどうして危険なのか。 それは、ウイルスの「感染しやすさ」だけでなく、「中国で爆発的に起こってしまったこと」によると思います。 これが人口の少ない国や地域であって、それほど移動する人数が少なかったら、これほどまでに一気に広がっていない可能性も考えられるのです。 感染率や重症化する率がそれほど高くなくても、感染者数・・つまり母数が増えればおのずと「重症化する人の実数」が増えるわけです。 また、「未解な部分が多い」のも一つの要因です。 だから、「他人に移さない努力」をしないといけないわけなんです。 この新型コロナウイルスでスウェーデンは 「風邪のような症状があって、軽症の場合は自宅待機」という声明が出ているようです。 日本では若い人を中心に「保健所からの連絡に応じない」方も多いと聞きます。 だったら、 感染してる可能性があるのなら、『風邪っぽいので仕事休みます』といって仕事を休みましょう! 風邪のような症状があれば、風邪薬で症状を抑え、体力が戻るまで休みましょう 薬局で薬を買いに来られた患者さんに私たち薬剤師がまず確認することは 「熱と体の痛み、倦怠感」 です。 このいずれか1つがあてはまったら 「風邪薬と栄養剤を薬局で買って、自宅で3日間ほど休む」 ことをお勧めしています。。(風邪薬はこちら) また、今は栄養剤との併用をお勧めします。(栄養剤とセットはこちら) 外出できない方や症状の判断が付きにくい方、病院へ行くべきが迷っている方はお気軽に当薬局のウェブを通じてご相談ください。 症状によっては病院へ行くことをお勧めする場合もあります。
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